心肺停止により低酸素状態に陥ると、自己心拍再開後に生じる臓器障害により、予後は依然厳しい。心肺停止モデルマウスを用いて鎮静薬の蘇生後脳症への影響を検討することを目的とした。まず、評価方法を検討するために術後痛モデルマウスを使用し、恐怖記憶想起試験を行った。麻酔+手術群では、術後1週間後にコントロール群と比較してすくみ行動が低下し、記憶想起が障害される傾向を認めた。また、免疫染色による検討では、麻酔+手術群において扁桃体にて神経活動マーカーとして汎用されるArc陽性細胞の増加を認め、神経の過活動を生じていた。
|