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2020 年度 研究成果報告書

高齢者敗血症における長期免疫評価とリンパ球活性化因子を用いた新規治療戦略

研究課題

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研究課題/領域番号 19K18323
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分55060:救急医学関連
研究機関神戸大学

研究代表者

齋藤 雅史  神戸大学, 医学研究科, 特命助教 (80826321)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワード敗血症 / 高齢者 / IL-15 / 免疫抑制
研究成果の概要

Interleukin-15(IL-15)がマウス腹膜炎モデルの生存率を有意に改善したことを報告したが、高齢敗血症の免疫機構に対する効果は不明であった。そこで、若齢・高齢マウス反復感染モデルを作成し、長期的な免疫疲弊の機序とIL-15の効果を比較した。反復感染モデルにおいて、50日生存率は若齢群で91%、高齢群で69%、IL-15を投与した若齢・高齢群では100%であった。末梢血中のProgram death-1(PD-1)陽性CD4+・CD8+T細胞と制御性T細胞(Treg)の割合は、若齢群と比較して高齢群において有意に増加したが、IL-15投与群では有意に減少、その効果は50日間持続した。

自由記述の分野

救急医学

研究成果の学術的意義や社会的意義

現在、敗血症患者の多くは高齢者であり、生命予後は極めて悪い。既知の研究から、生命予後の悪化は敗血症に伴う強烈な免疫抑制と長期化が原因と考えられてきたが、免疫抑制の期間やそのメカニズムは不明であった。本研究において、高齢マウスでは若齢マウスと比較して、免疫応答を抑制するPD-1陽性T細胞やTregの血中での割合が持続的に高値を示すことが明らかとなった。それに対して、IL-15を投与することで、高齢マウスの生命予後を改善し、免疫を賦活化することが示された。この結果から、IL-15が高齢者敗血症の新規の治療ターゲットとなり、二次感染のリスク低減にも寄与する可能性が示された。

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公開日: 2022-01-27  

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