WHO分類2021で悪性髄膜腫の診断基準に新たに組み込まれたTERTおよびCDKN2A遺伝子の異常は、悪性髄膜腫の再発性に強く関与するとされている。当施設の髄膜腫臨床検体を用いたTERTおよびCDKN2A関連遺伝子の異常/発現解析を行い、TERT-p変異、TERT遺伝子発現を認める症例で難治性の臨床経過を辿ることが示された。CDKN2A関連遺伝子(p16INKaやp14ARF、CDK4/6、MDM2)の発現について、髄膜腫の再発性との相関は見出せなかった。再発性に関与すると報告のあるCDKN2Aの点変異p.Ala148Thrの解析を行ったが、我々のcohortでは変異例は認めなかった。
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