研究成果の概要 |
本研究の目的は前十字靭帯(ACL)再建術後の膝蓋下脂肪体(IFP)線維化に関わるバイオマーカーを探索し、ACL再建術の成績不良例の患者を早期に検出し、早期に介入を行うことで治療成績の向上を目指す。またバイオマーカーを見つけることでIFP線維化の発生機序を明らかにし、新たな治療法の開発に結び付くことを期待する。先行研究から我々はIFP線維化のマーカーとして術後の関節液中の炎症性サイトカインに注目した。結果はIFPの線維化はACL再建術後の疼痛の増悪、膝伸展筋力の回復遅延、臨床成績の増悪と関係した。また関節液中の炎症性サイトカインのIL-1β, IL-6, IFN-γとIFP線維化に関連を認めた。
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