脂肪由来間葉系間質細胞 ( adipose derived mesenchymal stem cell ; AD-MSC ) は採取が容易であり,自家移植が可能な新しい材料である。私たちはこれまでに,AD-MSCはBM-MSCと比較して低酸素条件,酸化ストレスに抵抗性があり,移植後の生存率が良好であること,移植後の運動機能改善,神経再生,血管新生について報告している。本研究では,①臨床上問題となるような重度脊髄損傷ではAD-MSC移植とトレッドミルトレーニングの併用により運動機能の改善が得られること,②酸化ストレス下でVEGF,CCL2の合成能が上昇することについて報告した。
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