腰痛は生涯罹患率が約80%と報告されており、我が国おいて有訴率が最も多い疾患である。 医療費の高騰を招くのみならず,患者の社会参加を妨げることによる経済損失も莫大である。このため早急に解決すべき世界的な健康問題といえる。椎間板変性は腰痛の主たる危険因子とされ、腰痛のうち椎間板性疼痛由来のものが約40%占めるとされている。我々は成長因子であるGDF6に注目し椎間板変性に対する投薬治療の可能性を見出すことを目的とし実験を行った。GDF6が椎間板細胞に対する同化因子の発現低下を抑制し、炎症性サイトカインの発現を低下させることを証明し、椎間板髄核細胞保護作用で変性の抑制に繋がる可能性が示唆された。
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