本研究では、骨格筋が分泌するエクソソーム(Myo-exo)に着目し、筋・骨・血管連関における役割を検討した。Myo-exoは骨吸収を担う破骨細胞の形成を抑制するなど、骨に対する作用を示した。一方、血管の石灰化に対しては有効性を示さなかった。 骨格筋は生体内で様々な力学的負荷を受け、骨格筋の性質にも影響をおよぼす。そこで力学的負荷を与えた筋細胞からMyo-exoを単離したところ、破骨細胞の形成抑制作用が増強された。また、Myo-exoに内包されるmiRNAを網羅的に解析し、見出された複数のmiRNAの作用を検討した結果、miR196がMyo-exoの破骨細胞抑制作用に重要である可能性が示された。
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