研究課題
若手研究
本研究は主に手術時に採取したヒト後縦靭帯骨化(OPLL)・黄色靱帯骨化(OYL)標本および脊柱靭帯骨化モデル動物であるttwマウス頚椎を用いて、骨化部周囲における骨化に関連すると考えられている遺伝子、蛋白について免疫組織学的に評価を行った。これにより、骨化初期にはHAO1、RSPO2と呼ばれる遺伝子の発現が骨化部周囲で発現することがわかった。動物モデルを使用することで経時的な評価を行うことが可能であり、これにより遺伝子が経時的に変化していくことも結果で示された。
脊椎脊髄病学
脊柱靭帯骨化症はいまだに原因不明の疾患とされ、明確な治療法が確立されておらず、手術により神経麻痺の進行予防を行う他に有効な治療は報告されていない。本研究により、靭帯骨化症の初期段階に関与する遺伝子が示唆され、これらがさらに詳細に研究されることで、将来的には靭帯骨化症の治療につながる可能性があると考えられる。