軟部肉腫は筋肉・脂肪・神経などの軟部組織から発生する間葉系細胞由来の悪性腫瘍でその起源組織等から50以上の組織型が存在する。本研究の目的はハイスループットスクリーニングを行い軟部肉腫の新規治療薬開発を行うことである。今回我々は軟部肉腫の一亜型である淡明細胞肉腫株に比較的効果が高い薬剤Aをハイスループットスクリーニングで同定し、作用機序の一つとして薬剤Aにより淡明細胞肉腫特異的融合遺伝子EWS-TAF1が抑制されることを発見した。残念ながら大阪大学独自のライブラリーである天然抽出物を使用したハイスループットスクリーニングでは抗腫瘍効果を示すコンパウンドは同定できなかった。
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