研究課題/領域番号 |
19K18513
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
塚本 学 産業医科大学, 医学部, 助教 (70778159)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 慢性閉塞肺疾患 / COPD / 骨粗鬆症 / サルコペニア / モデル動物 / 酸化ストレス / p38 MAPK / ミトコンドリア |
研究成果の概要 |
慢性閉塞性肺疾患(COPD)に合併する骨粗鬆症の病態解明のためにモデル動物を用いた調査を実施した。COPDマウスでは、身体活動量が低下しないにも関わらず、筋骨格系障害(海綿骨量減少、骨形成能低下、ヒラメ筋重量減少、筋線維萎縮、Ⅰ型筋線維からⅡ型筋線維へのタイプ移行)が生じており、生体内では酸化ストレスマーカーが上昇していた。酸化ストレス関連萎縮伝達経路であるp38 MAPKに着目し、抗酸化剤またはp38阻害剤を投与したところ、COPDマウスで認められた骨格筋障害を防止できた。サルコペニアと骨粗鬆症の間には密接な関係があるため、本研究成果がCOPD合併骨粗鬆症の病態を紐解く鍵となるかもしれない。
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自由記述の分野 |
骨粗鬆症
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
改正高年齢者雇用安定法により勤労者は65歳まで継続して働くことが可能となり、高年齢の勤労者における健康寿命の維持・増進は今後の重要なテーマであると言える。慢性閉塞性肺疾患(COPD)は男性骨粗鬆症の主な原因であるが、COPD骨粗鬆症の病態メカニズムは未だ明らかではない。COPD骨粗鬆症の病態機序を解明していくことで、COPDを有する勤労者の健康寿命の維持・増進に貢献できるのではないかと考え、本研究を立案した。近年、勤労者の転倒災害が問題となっており、勤労者における転倒や骨折リスクを軽減させることで、労働力の維持・向上に繋がることが期待され、本研究成果による社会への波及効果は高いと考える。
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