研究課題
若手研究
酸素プラズマの表面処理にてプラスチック基板上の親水性を適度にコントロールする技術を開発しました。培養した前立腺癌細胞を疑似血液に添加して作成した溶液をこの基板上に振りまくと、基板の表面に細胞が単層に付着することが確認されました。細胞が積み重なると腫瘍細胞が血液細胞中に紛れ込むため、腫瘍細胞の確認が困難になりますが、この技術により腫瘍細胞を容易に確認することが出来ます。今後は臨床研究を行い、本実験系の臨床応用が可能か検証を行っていく予定です。
前立腺癌
前立腺癌の予後および治療効果判定のマーカーとして循環腫瘍細胞(Circulating Tumor Cells; 以下CTC)は近年注目を集めています。その一方で、CTCの解析は高額の費用が必要で、解析に長時間を要するため、一般臨床では普及していません。本研究で開発された手法は手技が簡便で、高額な検査機器は用いません。このCTCの解析方法が通常の診察に用いることができるようになれば、手術や放射線治療、抗がん剤治療などの治療後の再発をより早い段階で発見できるようになります。