夜間頻尿は下部尿路症状の中で最もQOLを低下させるばかりでなく、生命予後を悪化させるといわれている。夜間頻尿患者の50-80%は夜間多尿であり、夜間多尿の既存の治療効果は限定的であった。夜間多尿の発症機序は十分に解明されておらず、機序解明に適切な動物モデルが切望されてきた。我々は夜間多尿に影響を与える塩分摂取量と老化の要因であるNitric oxide(NO) に着目し世界に先駆けて夜間多尿動物モデルの作成に成功した。さらにこの夜間多尿動物モデルにおいて腎局所のNaトランスポーターが過剰活性化し、ナトリウム排泄の変化により夜間多尿が引き起こされるという機序を解明し報告してきた。
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