産後うつがどのような人が発症しやすいのかは未だ完全にわかっていませんが、後天的に起こる遺伝子変化を見ることで産後うつ発症のリスクが推定できる可能性が考えられています。本研究では、産後うつと、そうでない方それぞれ4人の遺伝子解析を行うことで、産後うつ、もしくは妊産婦に関係ないうつ病との関連が示唆されるマーカー遺伝子の後天的な変化に差があるかどうか検討しました。結果、これまで産後うつと関連するとされてきたオキシトシン受容体遺伝子(OXTR), エストロゲン感受性遺伝子(TTC9B)などの遺伝子に加え、新たに脳神経成長由来因子(BDNF)という遺伝子に違いがあるかもしれないとわかりました。
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