カルシウム感知受容体(Calcium sensing receptor: CaSR)の内耳での発現を検討した。まずウェスタンブロッティング法にて内耳に腎臓での発現と同一の分子量を持つ分子を確認したため内耳でもCaSRが発現していると考え免疫染色を施行した。結果、内耳のラセン靭帯に特異的にCaSRが発現していることを確認した。内耳での発現が機能的なものであるかどうかカルシウムイメージングを施行し、その発現が機能的な発現であることを確認した。次いで聴覚に寄与につきラット内耳へ直接正円窓経由にCaSRの作動薬及び阻害薬を投与し、聴力が低下することを確認し、聴覚への関与が示唆された結果であった。
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