感音難聴の病態生理については依然としてその病態は不明であり、有効性の明白なエビデンスを有する治療法は確立されていない。また、感音難聴の発症や予後を予期する客観性のある分子マーカーも存在しない。高度な感音難聴による患者のQOLの低下は著しく、社会的生活に大きな影響を及ぼす。また、加齢による感音難聴については高齢化社会の進行に伴い、患者数のさらなる増加が予想される。そのため、感音難聴に対する有効な新規治療法の確立の為にも病態生理の解明が求められる。 本研究における結果から、オートファジー機能の活性化は感音難聴を含む内耳疾患の病態解明や新規治療法の開発・発展応用へ貢献し得る。
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