老化や肥満では、多分化能を持つ間葉系幹細胞から骨芽細胞への分化より脂肪細胞への分化が優位になり骨の脆弱化の原因のひとつとなることが知られている。脂肪組織はミトコンドリアの機能低下により乳酸産生が高まることが特徴で、モノカルボン酸トランスポーター(MCT)と関連が深いと考えられた。本研究では、MCTが骨芽細胞および脂肪細胞への分化にどのような影響を及ぼすか、検討を行った。細胞にMct1 siRNAを導入して、遺伝子ノックダウンを行い脂肪細胞分化の促進および骨芽細胞分化の抑制を確認した。MCT1の脂肪細胞分化時の機能をメタボローム解析により網羅的に代謝産物の変化を検討した。
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