本研究課題の目的はダイレクトリプログラミングを用いてマウス胎児線維芽細胞(MEF)から唾液腺を作出することである。MEFにTP63/TFAP2a/cMYC/GRHL2を導入し気相液相界面培養を行うことで口腔粘膜上皮マーカーであるCK13が発現した重層扁平上皮(MEF由来口腔粘膜上皮様組織)を作出した。またMEFにTP63/TFAP2a/ cMYC/GRHL2/ Sox9/Foxc1を導入することで単層培養でCK18陽性の腺上皮様細胞に分化転換可能であることが示された。MEF由来口腔粘膜上皮様細胞およびMEF由来腺上皮様細胞からの唾液腺分化および成熟方法について今後も検討を継続する予定である。
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