本研究では、インプラント周囲炎により生じた骨欠損に対して、局所的なシグナル阻害により骨再生を促進する組織再生療法を開発することを目的とした。これまで遺伝子組み換えマウスを用いて線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)2の阻害により上皮組織形成が抑制され、間葉系細胞の増殖が促進させることを報告した。本研究では、マウス大腿骨から採取し継代培養した間葉系幹細胞(P4-6)用いて、投与の有無や投与時期などFGFR阻害剤投与の効果を検討した。結果として、FGFR阻害の投与により石灰化を促進し、投与時期により石灰化に影響を与えることが明らかとなった。
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