研究課題/領域番号 |
19K19093
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
藤本 けい子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 助教 (10825251)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 口腔不潔 |
研究実績の概要 |
本研究では、咀嚼の客観的評価は問題ないが主観的には満足していないという人に着目し、口腔内の機能的な因子が咀嚼の主観的評価に関連しているかどうかを検討することを目的としている。高齢者にとって食べることは、楽しみでありいきがいである。食事ができなくなるとQuality of lifeは大きく低下し、食事量や食品多様性が低下し、フレイルや低栄養の原因となる。本研究では、口腔内因子以外の外的要因(環境要因)を簡便に評価する質問票を作製することを最終の目的とする。 2019年度の研究実施計画では、徳島大学病院歯科において、治療が終了しメンテナンスを行っている65歳以上の被験者に対して、咀嚼の主観的評価(咀嚼スコア、咀嚼のVisual Analogue Scale評価)と咀嚼の客観的評価(グミゼリーによる咀嚼能率検査)を行い、それぞれの中央値を用いてグループ分けを行ったのち、開口力、口腔不潔度、義歯の評価を行う予定であった。しかしながら、口腔不潔度の測定を行う機器が製造中止となることが発表されたため、現在までに予備実験として、徳島大学病院歯科そしゃく科にメンテナンスで来院している65歳以上の患者を対象に既存の機器である細菌カウンタとその他の機器による口腔不潔の定量評価の有効性について検討を行った。 現在予備実験は終了し、予備実験に使用した機器も含めた研究プロトコールが完成し、本試験を開始するところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定では、2019年9月から2020年3月までに徳島大学病院歯科をメンテナンス目的で受診する65歳以上の高齢者100名の調査を行う予定であったが、使用器材に関する予備実験を行う必要があると考えられた。予備実験や、当初の実験プロトコールを予備実験の結果を踏まえたものに再検討することに時間を要したため、やや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、研究協力者とともに大学病院の教員に研究協力を依頼し、精力的に被験者を集め、2020年度前半までには目標の100名に少しでも近づけるようにする。 100名の測定結果から、低栄養・食品多様性低下と関連する要因の検討(ロジスティック回帰分析)を行い、咀嚼の客観的評価は問題ないが主観的には満足していないという人に着目し、口腔内の機能的な因子が咀嚼の主観的評価に関連しているかどうかを検討する。 次に実験Ⅱとして、咀嚼の主観的評価に関連する外的要因を簡便に評価する質問票を作製する。当教室で作製した身体的フレイル,オーラルフレイルに関する質問票とYN食行動質問票に加えて、食事の嗜好や食環境に関する項目も加えて新たな質問票を作製する。質問紙による調査の再現性については、再テスト法により組内相関係数を算出し検討する。また、質問紙の内的整合性については、探索的因子分析を行った後 、Cronbachのα係数により検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究が予定より遅れているため被験者に支払う謝金が消費されなかったため、翌年度へ繰り越されることとなった。 今年度の使用計画としては、咀嚼能率と口腔不潔度を測定するため現有器機の消耗品を購入する。また、実験をすすめ、被験者への謝金を支払う。
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