本研究は、マウス胎仔を用いた免疫組織化学的研究により、1)骨端板の軟骨内骨化で未石灰化基質を吸収する表皮型脂肪酸結合蛋白(E-FABP)を発現するseptoclastがメッケル軟骨の吸収面にも出現すること、2)メッケル軟骨吸収の盛んな胎生16日(E16)・E17ではセプトクラストの数やその突起の数と長さの値は、吸収が収束するE18と比べて優位に高いこと、3)石灰化基質を吸収する破軟骨細胞と比べてより吸収面にちかい近い位置に局在すること、を明らかにした。これらの結果から、胎生期の急速なメッケル軟骨の消失に、septoclastと破軟骨細胞が役割分担により、重要な役割を果たすことが強く示唆された。
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