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2020 年度 研究成果報告書

口腔扁平上皮癌におけるtRNAチオメチル化修飾を標的とした機能解析と治療法の開発

研究課題

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研究課題/領域番号 19K19204
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分57060:外科系歯学関連
研究機関熊本大学

研究代表者

高橋 望  熊本大学, 病院, 非常勤診療医師 (60779172)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワードtRNA修飾 / 口腔扁平上皮癌 / SAS / 質量分析 / 抗癌剤耐性
研究成果の概要

本研究では口腔扁平上皮癌(OSCC)においてミトコンドリアtRNA(mt-tRNA)のチオメチル化修飾(ms2修飾)が与える影響を解明することを目的とし た。OSCC患者の臨床検体を用いた解析により、腫瘍部において周囲正常組織と比較して有意にms2修飾が増加していることがわかった。またOSCC細胞株SASにおいてms2修飾酵素であるCDK5RAP1の発現を抑制したところ、腫瘍増殖能の低下を認めた。さらに抗癌剤耐性細胞株において親株と比較して有意にms2修飾が増加していることがわかった。以上より、mt-tRNAのms2修飾はOSCCの悪性度、特に抗癌剤耐性に関与している可能性が示唆された。

自由記述の分野

歯科口腔外科学分野

研究成果の学術的意義や社会的意義

口腔癌は世界的にみても主要な悪性腫瘍の1つでありその80%以上をOSCC が占めている。近年の診断・治療法の 進歩にも関わらず、5年生存率に大きな改善はみられていない。その原因として、高転移能、治療抵抗性など腫 瘍制御の障壁となる悪性形質をもつ腫瘍細胞が存在していることが挙げられる。tRNA修飾は、迅速かつ正確なタ ンパク質翻訳に寄与していることが示唆されており、近年様々な疾患との関連性が示唆されている。しかしなが ら、tRNA修飾とOSCCの発生・進展との関わりについては未解明なままであり、新たな知見を得ることは現在まで 大きな改善を認めていない治療成績の向上に寄与することが期待される。

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公開日: 2022-01-27  

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