顎変形症に対する外科的矯正手術後の下顎頭吸収に対する予防法・治療法の検討のため、下顎骨延長モデルに間葉系幹細胞の培養上清(MSC-CM)を投与する実験を行った。ラット大腿骨から採取した間葉系幹細胞を培養してMSC-CMを採取した。ラット下顎骨に延長装置の装着し、10日間かけて下顎骨の右側を3.5mm延長することで下顎頭に負荷をかけた。延長を行う10日間に、MSC-CMを合計3回、尾静脈より投与を行った。MSC-CMを投与した群は下顎骨延長術前と比較して下顎頭の骨量と骨塩量が上昇していた。対照群は逆に低下を示していた。上記の実験よりMSC-CMが下顎頭吸収を防ぐ効果がある可能性を示した。
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