近年、成長期に鼻呼吸障害を有する子供は増加傾向にあり、成長期における鼻呼吸障害は顎顔面領域の形態形成や運動制御機能、記憶や学習機能に障害を与えることが報告されている。本研究では成長期の各段階で鼻呼吸障害が皮質咀嚼野の発達および皮質咀嚼野の電気刺激により引き起こされる咀嚼運動の発達に及ぼす影響を解明することを目的とした。その結果、成長期鼻呼吸障害が咀嚼運動の中枢および末梢の発達の両側面に生理学的な影響を与えることが明らかになった。本研究により正常発達からのズレを早期診断し、適切な時期に適切な治療を受けることの重要性が示唆された。
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