本研究は、歯髄からSHEDを調製して神経細胞へ分化させ、時計遺伝子の発現パターンを比較することで、自閉症と睡眠障害との関連を解明することを目的とする。健常児と自閉症児各5名の歯髄幹細胞を採取し、神経細胞へと分化させ、時計遺伝子を同調させ、4時間おきに細胞を回収してRNAの抽出を行い、時計遺伝子の発現パターンを比較した。しかし、時計遺伝子の発現量が安定せず、自閉症のみらならず健常児においても、安定した発現リズムが得らなかった。そこで、同サンプルを用いて、網羅的解析を行った。結果、自閉スペクトラム症のサンプルにおいて、時計遺伝子や精神疾患関連遺伝子の発現量が有意に低下していることが明らかになった。
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