副甲状腺ホルモン(PTH)-1受容体(PTH1R)遺伝子の変異が原発性萌出不全(PFE)で認められるが、PFEの発症機序は不明だった。そこで、PFE患者と非患者の末梢血単核球からiPS細胞(PFE-iPSCとC-iPSC)を樹立し、PFE発症機序を解析した。それぞれのiPSCから骨芽細胞様細胞を誘導した。両骨芽細胞用細胞の石灰化能、骨芽細胞マーカー遺伝子の発現に差は認められなかった。活性型ビタミンDによるRANKLの発現誘導にも差は認められなかった。しかし、PTH刺激によるRANKL発現誘導は、C-iPSC由来骨芽細胞様細胞に比べ、PFE-iPSC由来骨芽細胞様細胞で著しく低下していた。
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