近年、生活習慣病の一つである肥満が患者の健康寿命を短縮する因子として問題視されている。肥満は、脂肪細胞が肥大、増殖によって発症する。我々は、脂肪細胞に発現する炎症性サイトカインであるCXCL12が破骨細胞形成に促進することを報告した。CXCL12がシグナル伝達を行う主な受容体としてCXCR4があるが、近年、デコイ受容体であるCXCR7にも結合し、CXCL12/CXCR4のシグナル伝達に抑制的に働くことが報告された。本研究では、CXCL12/CXCR4、CXCL12/CXCR7のシグナル伝達が破骨細胞形成に対する関連性が明らかになれば、肥満の骨代謝への影響を明らかにできると考えている。
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