細菌性感染に対して抗菌薬を頻用した結果、世界的に薬剤耐性菌が増加した。このような背景があり、国連・欧米諸国・日本では、世界規模の緊急課題として薬剤耐性菌対策が採択された。このまま薬剤耐性菌の感染症に抜本対策が採られなければ、2050年には世界で毎年1,000万人以上の死者が生じることがWHOにて推計されている。また、耐性菌感染症による国内の経済損失は1兆円を超えると試算されている。本申請研究を通じて、小児における咽頭炎発症ならびに重症化の予防研究へ発展させ、抗菌薬の使用を減じることで、口腔関連感染症の医療費削減にも寄与し、社会的な貢献を果たしたいと考えている。
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