研究課題
若手研究
口唇口蓋裂は顎顔面領域で起こる形態形成不全としては最も頻度の高い現象であり、胎生期における遺伝的要因と環境要因に大きな影響を受けて発病することが知られている。とりわけ口蓋突起上皮の動態異常が口蓋裂の発症と深く関連していることが明らかになっている。本研究では口蓋突起の癒合に関与するStat3-TGFβシグナル経路が口蓋突起癒合面上皮細胞の細胞動態に与える影響を明らかにした。
歯科矯正学
TGF-βシグナル伝達経路は口蓋裂発症において中心的な役割を果たしていることは知られているものの、口蓋上皮の細胞動態に与える影響やその分子メカニズムについては不明な点が多い。本研究で明らかとなった口蓋突起癒合面上皮細胞に対するStat3-TGFβシグナルの細胞動態解析は口蓋裂の新たな治療法・予防法の開発に寄与することが期待される。