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2022 年度 実施状況報告書

複数の評価項目を用いる臨床試験における統計学的方法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K19383
研究機関横浜市立大学

研究代表者

坂巻 顕太郎  横浜市立大学, データサイエンス推進センター, 特任准教授 (30644819)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード多重比較 / 多重エンドポイント / 群逐次デザイン / 臨床試験
研究実績の概要

2022年度は,がん臨床試験において複数の評価項目を用いる場合として,生存時間アウトカムとQuality of Life (QOL)に関する研究(Sakamaki and Kawahara. BMC Med Res Methodol. 2022)を行った.この研究では,死亡までの時間を生存時間アウトカムとして扱うとき,QOLが死亡により観察されない可能性があるため,多重エンドポイントの一つの要素としてQOLが評価できない問題を取り扱った.実際の対処方法として,観察されたQOLのみを扱ったり,いくつかの仮定をおいてQOLが比較可能な状態をつくったりすることが考えられるが,生存時間とQOLを複合的に評価することで異なる見え方があることを示した.これにより,中間解析を伴う複数の評価項目を用いる臨床試験における統計学的方法の開発の基礎的検討を深めることができた.
複数の生存時間アウトカムに関する多重性をBonferroni手順で調整し,中間解析に関する多重性は保守的となる方法で調整する提案方法については,2021年度も継続していたシミュレーション研究をもとに,開発した方法が機能する状況の探索や新たなデザインの開発を継続して検討した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

生存時間アウトカムとQOLなどの複数の評価項目を用いる場合の研究を行っており,複数の生存時間アウトカムに関する提案方法の研究がやや遅れている.本年度は提案方法が機能する設定の探索や新たなデザインの開発を完遂し,論文発表に繋げる予定である.

今後の研究の推進方策

生存時間アウトカムとQOLに関する研究から得た知見の活用,シミュレーション用に購入したワークステーションの活用などにより,提案方法の研究における新たな設定の探索やデザインの開発を行う.

次年度使用額が生じた理由

シミュレーションによる検討が遅れており、論文発表、学会発表にかかる費用が未執行になっている。2023年度は研究をまとめ、論文発表、学会発表に用いる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Statistical methods and graphical displays of quality of life with survival outcomes in oncology clinical trials for supporting the estimand framework2022

    • 著者名/発表者名
      Sakamaki Kentaro、Kawahara Takuya
    • 雑誌名

      BMC Medical Research Methodology

      巻: 22 ページ: -

    • DOI

      10.1186/s12874-022-01735-1

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

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公開日: 2023-12-25  

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