骨折リスクのある骨転移患者の骨折予防に対する体験世界を医療者が理解することで、制限指示が逸脱してしまう患者の現象を明確に捉えることができる。一方向的に必要性の提示を行うだけでは限界がある教育指導において、患者の主体性を中心に据えることで、患者自身が現状をどのように理解しているか、目標をどのように見据えているか、どの程度の行動変容が現実的なラインになるのかなどの視点が加味されるため、自ら健康にむけた適切な行動を患者自身が取り組んでいけるための支援が期待できる。また、骨転移診療に携わる専門職が互いに情報を共有し、各専門職の強みを活かしつつ連携していくことにつながると考える。
|