研究課題/領域番号 |
19K19610
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 札幌保健医療大学 |
研究代表者 |
加藤 剛寿 札幌保健医療大学, 保健医療学部, 講師 (00756421)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | パネート細胞 / αディフェンシン / 腸内細菌叢 / 2型糖尿病 / 過食 |
研究成果の概要 |
本研究はPaneth細胞αディフェンシンを介した2型糖尿病の発症メカニズムを解明することを目的としている。2型糖尿病発症モデルマウスであるdb/dbマウスを用いてαディフェンシン分泌量、腸内細菌叢の解析を行なった結果、血糖値の上昇に伴ってαディフェンシン分泌量は減少し、腸内細菌叢は有意に異なるβ多様性を示した。さらに、db/dbマウスに摂食制限の介入試験を行い、αディフェンシン分泌量は低下せず実験開始時の値を維持し、血糖値は低下した。 以上より、過食によるPaneth細胞αディフェンシン分泌量の低下に伴う腸内細菌叢のdysbiosisを介した2型糖尿病発症メカニズムの可能性が示唆された。
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自由記述の分野 |
慢性看護
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
わが国では糖尿病患者数は約 2050万人(可能性の者を含める)と推計され、この15年間で約680万人増加している。糖尿病は三大合併症をはじめ種々の血管疾患を併発させることから患者の生活の質を低下させ、国民医療費も増大させることから非常に深刻な問題であり、新たな発症メカニズムを解明する必要がある。 本研究は過食によるPaneth細胞α-defensinの分泌量低下に伴う腸内細菌叢のdysbiosisを介した2型糖尿病発症メカニズムの可能性が示唆された。 本研究はわが国および世界で急増している2型糖尿病の新たな治療戦略や発症予防を検討する基盤となり得るものであり、社会的意義は大きいと考える。
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