研究課題/領域番号 |
19K19640
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
幸本 敬子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 非常勤講師 (80778960)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 乳幼児精神保健 / 地域子育て支援 / ペアレント・メンター / 発達障害児 |
研究実績の概要 |
本研究は乳幼児精神保健(Infant Mental Health)およびファミリーパートナーシップモデル(Family Partnership Model)の理念に基づいて発達障害のある子どもをもつ親への育児支援として、ペアレント・メンターおよびペアレント・メンター・コーディネーターの養成を行い、ペアレント・メンターと専門職が組織的に協働する体制を試験的に実践し、その実行可能性および効果を量的および質的なデータから検討することを目的とする。 2019年7月に所属施設(東京医科歯科大学)医学部倫理委員会の審査を受け承認を得た後に、研究対象者であるペアレント・メンター2名、ペアレント・メンター・コーディネーター1名をリクルートし、対象者を2019年8月に確定した。 研究計画に従い、対象者(ペアレント・メンター2名、ペアレント・メンター・コーディネーター(専門職)1名に対して乳幼児精神保健に基づく養成プログラムを2019年9月より開始し、2020年3月までに計9回の講義・演習を実施した。実施した内容は①小児の成長・発達(発達科学を含)②母子相互作用と乳幼児精神保健③ファミリーパートナーシップモデル④発達障害とその支援についての理解である。 2019年度においては、研究実施計画に基づいて順調に進められた。ペアレント・メンター2名、ペアレント・メンター・コーディネーター1名は講義および演習に欠席することなく参加できており、乳幼児精神保健に対する理解、支援関係に対する理解を深められた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生に伴い、ペアレント・メンターに対する講義・演習を2020年4月より見合わせている。また、2020年5月~開始予定のペアレント・メンターの実践演習についても、対象となるペアレント・トレーニング(参加者10名、講師2名、ペアレント・メンター2名)も緊急非常事態宣言および感染予防の観点から開催を見合わせている。
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今後の研究の推進方策 |
緊急非常事態宣言解除後に、ペアレント・メンターに対する講義・演習を再開する予定である。講義・演習の内容および参加者の状況から、Webでの開催が難しいため、飛沫感染のリスクをさげるための環境調整(アクリル板の設置、マスク、消毒等の設置)が必要である。 ペアレント・メンターの実践演習の対象となるペアレント・トレーニング(参加者10名、講師2名、ペアレント・メンター2名)の開催は、人数を少なくしてソーシャルディスタンスを守れる環境での開催が求められる。加えてメンターに対して行われる講義・演習同様に飛沫感染リスクへの対処(アクリル板の使用、マスク、消毒の設置、大型スクリーンの活用)を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
国内および欧米国で開催された学会等に新型コロナウイルスの影響および諸般の事情から参加できなかったことが次年度使用額が生じた主たる理由である。現状では国内外を問わず往来ができない状況にあり、学会等の開催も保留となっているが、規制が緩和され次第、講習会の受講や情報収集を始めたい。また、Webで可能なものであれば導入したいと考えている。 新型コロナウイルスに対する対策としての飛沫感染リスクを下げるための環境調整(ソーシャルディスタンスを確保できる会場の確保)や物品の設置に翌年度分と合わせて優先的に使用する予定である。
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