研究課題/領域番号 |
19K19717
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
高 紋子 昭和大学, 保健医療学部, 講師 (60759174)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 認知症 / 高齢者 / ケア / スタッフ / コミュニケーション / 相互作用 |
研究実績の概要 |
高齢者施設においてケア提供者が認知症高齢者への働きかけから認知症高齢者が示す同意の意思決定前に示す微細なサインを明らかにすることで効果的なケア方法を検討することとし、認知症高齢者・ケア提供者ともに負担のない効果的なケア方法を検討することに有用であると考えている。昨年度同様本年度は、目的として、ケア提供者が認知症高齢者へのケアの誘導場面をビデオにとり、相互行為の場面から高齢者の微細なサインの特徴や傾向を明らかにし、そのサインを検討することとしていた。しかしながら、調査において、研究協力機関の確保が難しく、今年度も調査が行えていない状況である。再度、可能な状況で協力が得られる施設を現在検討中である。 そのため、より効果的な視点が含められるよう文献をそろえ、認知症高齢者とケア提供者間の相互作用におけるケア方法について、コミュニケーションを中心に文献検討を行った。認知症高齢者とケアスタッフの相互作用の中では、ケアスタッフが認知症高齢者自身の過去の価値や思い、癖や好き嫌いなどを理解しながら、思いを組むことによって、その人の背景からの思いを推測することができ、ケア時に患者の反応をとらえやすくなるのだと考えた。認知症高齢者自身においても、ケア提供者の関わり方や姿勢を敏感に感じ取り、BPSDへの移行の状況を軽減できるのではないかと考える。今年度こそは、施設での調査が行えるようCOVIDー19の状況を見極め、努めていきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19の影響により、施設での調査の許可が得られず行えなかった。
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今後の研究の推進方策 |
COVIDー19の影響で調査が行えなかったこともあり、調査者はPCRや抗原検査などを行いながら調査を行っていくことも含め、施設と交渉しつつ調査が行えるよう勧めていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究は、認知症施設内での調査を行う予定である。現在、新型コロナウイルス感染拡大のため、施設内に入ることが難しく、研究遂行に遅れが生じている。そのため、次年度は、研究協力者が施設で調査が行えるよう、施設と調整をとり調査が遂行できるよう努めていく。引き続き、ビデオ調査、インタビュー調査対象者への謝礼、撮影機器の確保、インタビューの逐語録の補助者への謝金、調査のための研究代表者交通費、消耗品等を研究を遂行するための主な費目として使用する予定である。
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