研究課題/領域番号 |
19K19871
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
小坂 祥範 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員研究員 (10835242)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | GABA(γ―アミノ酪酸) / KCC2(K, Cl, 共輸送体) / 神経障害性疼痛 / 疼痛行動評価 / 脛骨神経 / 脊髄後角 / ミクログリア / 自走式回転ケージ |
研究成果の概要 |
坐骨神経痛をはじめとする神経障害性疼痛は、世界規模の健康問題である。しかし、その詳細なメカニズムに関して不明の点が多く、治療に結び付く結果も知られていない。本研究は、この不明な点を解決し、治療法の開発を目指すことを目的として研究を行った。脛骨神経の結紮または切断によりモデルマウスを作製し、次の事を明らかにした。。 ①長期間持続する神経障害性疼痛モデルマウスを確立した。②神経障害性疼痛発症と慢性化の基盤にGABAの機能異常がある。③継続した運動療法を加えることで、疼痛の軽減につながる。④ミクログリアの活性化抑制が運動療法の作用点の1つと考えられる。
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自由記述の分野 |
リハビリテーション医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの、神経障害性疼痛モデルは2か月以内に疼痛閾値が正常化するため、厳密な意味での慢性疼痛のモデルではなかった。今回の脛骨神経結紮モデルは、3か月以上にわたって疼痛閾値が低い状態を維持できるので、臨床症例に近いモデルマウスとなり、利用が広まると考えられる。 運動療法が疼痛改善効果があることは、臨床的には知られていた。しかしながら、完全に慢性化する動物が確立されていなかったために、モデルでの再現はされていない。その意味で、最初の例となる。さらに、その改善にミクログリアの活性化抑制が示されたことから、治療のメカニズムの一端が明らかにされたことになり、応用が広がると期待される。
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