高齢者の便秘による長時間の座位保持は呼吸状態を低下させ、身体的負担が大きくなる。近年、排便時の身体的負担を軽減するために、上肢支持前傾姿勢のとれる上肢支持手すりが広く利用できるようになったが呼吸状態の快適性への影響はまだ報告されていなかったため、本研究で検証を試みた。 その結果、上肢支持前傾姿勢は、排便時適切な前傾角度により腹部に高い自由度を提供し、上肢支持により上胸部の可動性を改善するため、高い肺気量を確保していた。さらに、安定性の向上により、快適性が得られていた。したがって、腕で支えられた前傾姿勢は、一般的な排便姿勢よりも排便に効果的であると結論付けることができた。
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