パーキンソン病の発症や進行の要因として、ミトコンドリアの酸化ストレスによる機能障害の関連性が報告されいる。本研究は酸化ストレスの減少に有益とされている運動効果について、当初は患者への介入による検証を予定していたが、新型コロナウィルス感染症の影響により患者への介入が不可能となったため、動物を用いた検討を中心に実施した。 その結果、高負荷運動は身体における酸化ストレス動態に最も影響を与えるが、測定する指標や試料により影響は必ずしも関連しないことが示された。今回の動物実験で得られた結果は今後のパーキンソン病患者に対する運動介入における酸化ストレスの影響を検討する上での基礎情報になり得ると考えている。
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