研究課題
若手研究
スポーツ中に生じた脳震盪20例に対して、高気圧酸素治療を行った。高気圧酸素治療による合併症は0件で、安全に実施することができた。また、1クール(3回)ないし2クール(6回)の治療後に全症例がスポーツ復帰することができた。1年フォローを終えた10例は、遺残症状はなく復帰後の再受傷もなかった。脳震盪に対する高気圧酸素治療は安全かつ有用であった。
スポーツ医学
豊かなスポーツ環境を目指していく本邦において、スポーツの安全性を高めることは大きな使命である。しかし、現在行われている脳震盪の治療は安静のみで、積極的な治療手段は選択肢となっていない。本研究により脳震盪の急性期に高気圧酸素治療の有効性が確立されれば、スポーツ立国をめざす本邦に大きく貢献できる。