本研究は、アルペンスキー競技における女子選手を対象としたレース分析によって、競技力向上のための技術的特徴を明確化することを目的とした。研究の結果、女子選手には急斜面区間のターン後半に課題があり、旗門通過時には両スキーの先端が次の旗門方向へ方向づけられた状態をつくることと、ターン外側の脚による荷重操作によってシェーレンが生じることを防ぎ、旗門通過後にターン弧が大きく膨らむオーバーランとならない滑走ラインで滑走することが技術的課題として位置づけられた。そのことにより、旗門通過後の過度なエッジングやターン後半にスキーをずらしてターンすることによる減速を低減することができると考えられた。
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