本研究は,歩行中の時空間パラメーター,アーチ構造および足底圧分データを取得し,無次元量で表現された時空間パラメーターと足底圧分布の関係から成長に伴う歩行の変化と歩行の質の評価を試みることを目的とした。被験者は男女児童及び生徒944名を対象とした.歩行中の足底圧分布、動作を計測し、発育を考慮した歩行動作の評価を行なった。その結果,発育に伴う足底圧分布パターンは,後足部、前足部位の3部位での圧力の変化がみられた.足圧中心の移動速度は内側縦アーチ構造の発育には影響しなかった.歩行中の補正された時空間パラメーターは年齢間の差が見られなかったことから,4歳で既に成人の歩行を獲得していることが示唆された.
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