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2020 年度 実施状況報告書

スポーツ実践者・指導者から経営管理者への移行と学習転移に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K20020
研究機関筑波大学

研究代表者

朝倉 雅史  筑波大学, 人間系, 特任助教 (50758117)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードコンピテンシー / マネジメント
研究実績の概要

本年度は研究課題に関わる海外の文献を渉猟し、整理した。特に、スポーツを経営管理するという能力がどのような問題意識や枠組みに基づいて検討されているかを検討した。
スポーツに関わる経営管理者=マネジャーに関する研究は、スポーツ産業の拡大と労働市場の変化と軌を一にして生じており、とりわけ教職が中心となっていた体育学・スポーツ科学専攻学生の雇用市場の飽和化とスポーツ関連職業の多様化が背景となっていた。1980年代~90年代にかけて広い地域で研究の進展が見られたが、北米を中心にヨーロッパやオセアニア(オーストラリア)各国の文脈に合わせた実証的研究が展開されていったと捉えることができる。マネジャーのキャリアに関するフィールドは、フィットネス、スポーツ振興、マーケティング、スポーツクラブ、イベントの管理、施設管理などにわたり、企業スポーツや行政、教育機関、プロフェッショナルスポーツに拡大している。
マネジャーの能力という観点から行われた研究は、70年代にアメリカで研究が始まった「コンピテンシー」を鍵概念とする、competency based approachを主要な理論的枠組みにしている。この枠組みに基づいて、各領域(例えば、コミュニティ・スポーツクラブ)のマネジャーの能力を職務と対応させて実証したり、領域横断的なコンピテンシーを明らかにする研究が行われている。
以上の研究では、現に職務に携わるマネジャーの能力が分析的に明らかにされているが、その能力の形成要因と形成過程およびキャリア・トランジションに即した動態は明らかにされていない。今後の研究課題は実証分析、国内外の先行研究をもとにマネジメント能力を整理したうえで、その形成・転移過程を帰納的に分析していくことである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

前年度の国内先行研究の整理に加えて、国外の先行研究を整理することができ、諸外国における研究の文脈と理論的な枠組みを明らかにできた。ただし、学習転移に関する理論枠組みについては検討が遅れているため、次年度、早期に着手する。

今後の研究の推進方策

2019年度、2020年度の成果を踏まえて、次年度は本研究独自の枠組みを構築し、調査を行う予定である。ただし、感染症拡大状況によっては実施が難しいことが考えられるため、オンラインによる面接調査等にも対応できるように調査計画を立てる。

次年度使用額が生じた理由

当初、文献研究と共に予定していた面接調査が実施できなかったため残額が生じた。残額については次年度の旅費として支出予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Withコロナ時代を体育教師はどう生き抜くか2020

    • 著者名/発表者名
      朝倉雅史
    • 雑誌名

      体育科教育

      巻: 8 ページ: 28-31

  • [学会発表] 自律的活用を促進する保健体育科教員の専門職基準に関する研究―NBPTS策定基準の分析2020

    • 著者名/発表者名
      朝倉雅史・岩田昌太郎
    • 学会等名
      日本スポーツ教育学会第40回大会

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公開日: 2021-12-27  

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