本研究では、未熟練者の泳技能習熟過程を追跡し、ヒトが泳げるになる現象を流体-神経科学的観点から記述することを目的とした。本研究により、ステレオ粒子画像流速計測法(ステレオPIV法)を用いて、フィールド環境である屋内プールでの泳者周りの流れの可視化が行える測定システムを構築することができた。この環境で測定した結果、未熟練者は非効率的な筋活動を行っているだけでなく、推進するための流体の扱いができていなかった。このことから、習熟する過程で神経適応によって動員する筋の選択的な効率化が起こり、これが足部周りの流れに反映されることが示唆された。
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