本研究の目的は児童期後期の子どもを対象として、方向転換走能力の縦断的な発達の特徴を明らかにすることであった。その結果、20m走のタイムは、10歳から12歳にかけて1歳ごとに有意な短縮が認められたが、方向転換走のタイムは10歳から11歳では有意な短縮が認められず、10歳から12歳、11歳から12歳で有意な短縮が認められた。またはCOD Deficitは年齢間で有意差が認められなかった。したがって、方向転換走能力の発達は疾走能力の発達とは異なり、減速や移動方向の転換といった方向転換自体の発達が小さいことで、10歳から11歳でその発達が停滞する可能性が示唆された。
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