気剣体の一致(上肢と下肢の協調)した打突動作を修得させるために、学校現場では剣道に類似した運動を行わせる方法が多く用いられている。しかしながら、剣道の動作は日常生活や他のスポーツに見られない特有の運動様式であるため、協調した動作の修得に課題を抱える生徒が多く散見される。本研究では、その課題を解決することを目的として、使用する用具(竹刀)の影響を検討した。その結果、通常の竹刀(3尺9寸)よりも竹刀長が短い方が打突と踏み込みの時間差が減少した。本研究で得られた知見は、今後の初心者指導における気剣体の一致した打突の修得の実践知として、用具の選択の1つの基準として活用が期待される。
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