FHは遺伝的にコレステロールが高い病気で、心血管病のリスクが高いため、早期診断と早期治療が望ましいが、低診断が課題であった。本研究では、若年成人での健康診断でのコレステロールのスクリーニングがFH/CVDハイリスク群の早期発見に有用であることが示唆された。また、本研究から示唆されたFHハイリスク指標は、若年成人のLDL-C管理の際の参考になると考えられた。大学生をはじめ若年成人高LDL-C血症のCVDハイリスクの認識は、効果的な予防医学的な施策、医療者啓発、患者啓発につながる。FHは疾患頻度が高く、CVD合併は壮年期に多いため、本研究が社会に還元されれば、医療経済への好影響も期待される。
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