一般に推定問題においては、確率変数の背後にあるマクロなパラメータを事前情報として用いる場合がある。例えばスパース推定では、N次元のベクトルの中に含まれる非ゼロ要素を推定したい場合、非ゼロ要素の割合がx%であるという事前知識を用いることで、非ゼロ要素の推定を効率化する。しかし、この「x%」という値(ハイパーパラメータ)は未知の場合が多い。理論ではハイパーパラメータが既知である設定を用いることもあるが、現実的にはハイパーパラメータも同時に推定する必要がある。本研究は、このハイパーパラメータ推定に対して、計算量と精度の観点で現実的な方法を提案し、より実用的設定のもとでの推定を実現するものである。
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