本研究開発した小型鯨類の定点音響観測用の解析アルゴリズムは、汎用性が高く、小型鯨類の発するエコーロケーション音を効率的に抽出できるため、生態解明や環境影響評価の促進に大きく貢献したと考えている。音響データには、スナメリやシナウスイロイルカなどのアジア沿岸に固有の小型鯨類の鳴音が多数含まれており、生態解明に寄与することができた。具体的には、彼らの季節的な分布・来遊変化、船舶による鳴音変化などを明らかにした。他大学の研究者や水族館などと連携し、調査を実施するとともに、アウトリーチに努め、TV、Webサイト、講演会、ワークショップ、博物館や水族館における展示などにより積極的に成果を発信をした。
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