本研究成果は大きく三つ挙げられる、はじめに、本研究は、SESという分析フレームのなかで整理された変数に着目することで、分野横断的な視点から分析し、これまでの先行研究では行われてこなかった、統計手法を使った定量的研究ができた。つぎに、観光における社会的ジレンマをコモンズの視点から分析した。この研究では、特定の資源だけではなく、広い意味での自然環境や地域社会においてもコモンズの視点から分析ができるということを示した。最後に、国境を越えた資源の移動とコモンズの関係について分析した。従来、閉じた地域のなかでしかとらえられていなかったコモンズの研究に対して一定の示唆を与えることができた。
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