本研究では、多指症由来軟骨組織より作製した細胞シート(PDシート)の有効性向上を目指し、細胞表面マーカーを用いた軟骨再生治療効果の高い細胞集団の同定を目的とした。細胞表面マーカーの網羅的解析により有効性と相関のあるマーカーを絞り込み、バリデーション試験によりマーカー候補を絞り込んだ。マーカー候補を用いて多指症由来軟骨細胞のセルソートと特性解析を行い、セルソート後の細胞よりPDシートの作製を試みた。シート化後に差は認めなかったが、セルソート直後の細胞では軟骨特性において差を認めた。よって、本研究ではPDシートの有効性評価指標として用いることが可能なマーカーの同定に成功した。
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