研究課題
若手研究
COVID-19の蔓延以前から、ECMO等の体外血液循環回路における血栓の発生や出血が問題となっている。血栓と出血のない最適な治療条件を知るためには、まず血栓の発生状況をリアルタイムにモニタリングする技術が必要である。本研究では体外循環回路中に多数点在する血栓リスク部を監視可能な血栓センサシステムの実現を目指し、センササイズ3x4x0.9mm3,最小血栓検出感度0.2ccを実現した。
センサ工学
以前から血栓モニタリングの基礎研究はなされているが、大型機器が必要という制約のため臨床に有効な手段とはなり得ない。新たな超小型の血栓モニタリングセンサを実現できれば、医療現場での血栓モニタリング、それによる治療成績の向上が見込まれる。体外血液循環は年間数千症例である。年間数百万台が出荷されるスマホ等が主用途である半導体やマイクロマシンの分野では非常にニッチな用途とされ、これらの技術は十分に医療に生かされていない。本研究によってAI導入による新規医療診断システムの開発方法を確立することで、医療現場のDXを加速することが可能となると考えられる。