本研究の目的は、入院中の抑うつ状態にある患者を対象に、看護師が実践する「うつ病患者の回避行動に着目した認知行動療法ショートプログラム」を作成し、その効果を検証することである。 行動活性化療法に特化した全4セッション(1セッション60分)で完結するプログラムを実施した結果、プログラム開始前とプログラム終了時の比較では、うつ症状の改善が示唆される結果が得られた。今回の研究では、対照群の設定がない前後比較試験デザインであったが、本研究の結果から、短期BAプログラムの完遂率は90%以上と高く、入院期間中に実施できる可能性があることが示唆された。
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